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2012-05-15

皇室の弥栄を祈る

今日は深川の縁日。社殿では9時より宮司以下全神職により月次祭が御奉仕され、さらに「天皇皇后両陛下英国御渡航行幸啓安泰祈願祭」の御奉仕が合わせて斎行されました。

天皇皇后両陛下には、明日より20日までエリザベス女王在位60年の記念行事に御出席されるためイギリスへ御出発なされます。

両陛下は御滞在中、ウィンザー城で催される女王夫妻主催の午餐会(昼食会)とバッキンガム宮殿でのチャールズ皇太子夫妻主催の晩餐会に御出席され、また東日本大震災で尽力された関係者の皆様との懇談会も予定されているとのことです。

本日の祈願祭では「両陛下の期間中の安全と日英両国の親善友好」が祈願され、ひたすらに両陛下の御滞在中の御無事をお祈りいたしました。

私ども神職は本日の月次祭あるいは毎朝の日供祭などをはじめとして、1日も欠かすことなく御神前に感謝と祈りを捧げています。そこでは皆様のご隆昌・ご繁栄が祈願されるのはもちろんのことですが、祝詞において何よりも始めに祈願されることは皇室の弥栄です。

祝詞は日本の古い言葉、古語を使って記されます。

「天皇(すめらみこと)の大御代を手長(たなが)の御代の厳(いかし)御代と堅磐に常盤に斎(いわ)ひ奉り幸へ給ひ」
(天皇陛下のお治めになるこの時代を長久の御代、立派な御代にと長く久しく守護申し幸あらせ申しなさり)



さて私どもが皇室の弥栄を祈願する一方で、実は天皇陛下も「祈りの生活」をなされています。天皇陛下は日本国の象徴として数々のご公務を行っておられますが、陛下の最も重要なお勤めはお祭りの御奉仕です。

皇居の中には宮中三殿という神社があります。そしてそこでは天皇陛下御自らによりお祭りが御奉仕されています。年間を通して様々なお祭りが行われていますが、そのいずれもが国の安寧と人々の幸福、そして世界の平和を祈るお祭りです。

「国安かれ、民安かれ」
これが陛下が一日も欠かすことなくささげられている祈りの内容です。これは初代天皇の神武天皇以来継承されてきました。

日本の二千年に渡る歴史はこの歴代天皇の尊い祈りとともに歩んだ歴史です。
世界に類を見ないこの歴史は私どもの誇りです。


そして私ども神職は陛下のお祭りに臨まれる真摯なお姿をお手本に、これからも日々の神明奉仕を勤めなければなりません。

今回の英国御訪問が恙なく終えられることを切にお祈りいたします。

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